たかがとされど

ペンキ屋さんから
「ペンキが塗れないから」
という理由で・・

農家の人に
「お米や野菜が作れないから」
ということで・・

初対面でプライベートなのに「見下されるように話された」って経験のある方がいらっしゃるでしょうか?
きっといないですよね(笑)

でも、ある種のお仕事の方から(まったくのプライベートにもかかわらず) そういう感じを受けられた
という方はけっこういらっしゃるんじゃないでしょうか?
裸の人間性の大事さに気がつかない人ってけっこういるみたいですね

趣味なんかでも自分が一生懸命やっていると、ついこだわってしまいますよね
特に「命かけてる」とまでは言わなくても、それに近い思い入れがあったりするとなおさらですよね

同じ趣味を適当にやってる人を見ると腹がたったり
「これの良さが分からないようじゃ・・」なんて、まるで分からないのはその人のレベルが低いから
みたいに言っちゃったり

でも結局「たかが楽器」「たかがスポーツ」「たかがコンピューター」 「たかが芸術」「たかが・・」

それが無くったって、そのことに興味のない世の中の大半の人は何も困らないんですよね(笑)
それがなくても世界や地球が終わる訳でもないですしね

それよりも、そんな「おごり」を持ったりする人間性の狭さや身勝手さの方が よほど地球や世界を
危うくしているような気がします

ストリートジャズ祭であまり上手じゃないバンドを見たときに、スキー場で初心者の方を見たときに
相手の方が年上でも人格者でも・・そんなこと感じもできないのに

「あいつ下手だねぇ」「あいつら駄目じゃん」・・なんてね

せめて「あの人」くらいは言ってほしいものですが・・

ましてやそれで「人間的にも自分の方が上」なんて馬鹿な錯覚をして、見下すような言葉づかいや
態度をしちゃったり・・なんて気をつけたいですよね

自分のこだわってるものに思い入れがあればあるほど
「たかが・・を忘れちゃいけないな」
と思うのです

自分の中にきちんと「されど・・」
があればいいだけなのだと

それに、本当にすごい方々は、「さらなる向上」に精一杯で、他人との比較で悦に入るなんて
そんな無駄な時間など無いような気がします

大分前に、さる有名な画家の方が(70過ぎてから)今までの作品のことを聞かれて
「今見ると、ただただお恥ずかしいです。恥をさらしながら生きてきたようなものです」

と、謙虚におっしゃられていたのには大変感激した私でありました

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